電動バイク市場が広がるなか、「Aioon(アイオーン)」は折りたたみ式の軽量モデルとして注目を集めています。
しかし、口コミを見ていると「便利」「かわいい」といった声もあれば、「坂に弱い」「特定小型じゃないの?」といった不安も。
結論から言えば、Aioonは 「軽さ×車載×街乗り」に強いが、法区分は“特定小型”ではなく一般原付扱い。つまり、購入後にはナンバー登録や自賠責保険が必須になります。
この記事では、公式仕様や実際の口コミを整理し、競合モデルとの比較・法的注意点までまとめました。
Aioon電動バイクとは?スペックと特徴

Aioonはどんな電動バイク?
Aioon(アイオーン)は、中国発の折りたたみ式電動バイクで、日本の公道でも走行できるよう保安基準に対応したモデルです。最大の特徴は「軽さ」と「折りたたみ性能」で、アウトドアや日常の移動手段として注目を集めています。
スペック概要
- 最高速度:24km/h前後(公式は24km/h、実走レビューでは25km/hと紹介されることもあり)
- 航続距離:満充電で約30km
- 重量:16.5kgと超軽量(バッテリーは取り外し式で約1.7kg)
- 充電時間:80%まで約3時間、満充電まで4〜5時間
- 装備:前後ディスクブレーキ、LEDヘッドライト、ウインカー、テールランプなど保安部品を完備
このように、原付として必要な装備を備えつつ、16kg台という軽量性は競合モデル(20kg前後が一般的)に比べても大きな強みです。
折りたたみと携帯性
Aioonの代名詞とも言えるのが折りたたみ機構です。
慣れればわずか数秒でコンパクトに畳め、クルマのトランクやキャンピングカーに積んで出先で使う、といったスタイルに最適。
「旅行やキャンプで使いたい」「駐車場から職場までのラストワンマイルを快適にしたい」といったニーズにマッチします。
公道走行と法区分
Aioonは特定小型原付ではなく、一般原付扱いになります。
そのため、購入後は以下が必要です:
- 原付免許(または普通免許以上)
- ナンバー登録(市区町村役所で即日)
- 自賠責保険の加入
- ヘルメット着用
「免許不要で乗れる」と勘違いする人が多いですが、しっかり原付扱いです。
デザインと安全性
Aioonはミニマルな自転車風デザインが特徴的。カラーバリエーションはシンプルで街乗りに映え、SNSでも「かわいい」と話題になっています。
安全面では、PSE認証取得済み・耐久テスト済みである点を公式がアピールしており、安心感を補強しています。
👉 要するに、Aioonは 「軽くて持ち運びやすく、公道を走れる折りたたみ電動バイク」。ただし、免許・登録・保険といった手続きは必須なので、購入時にはしっかり確認が必要です。
良い口コミ・悪い口コミまとめ

良い口コミ
- 折りたたみが数秒で完了し、車載や旅行に便利
- 16.5kgと軽量で持ち運びしやすい
- デザインがスタイリッシュで街乗りに映える
- 平坦な道では小回りが利いて快適
悪い口コミ
- 坂道や長距離走行は苦手
- 荒れた路面では安定性に不安あり
- 一部ユーザーから「オートクルーズが怖い」という声
→ 編集部コメント:空気圧の調整、ルート選択、オートクルーズOFF設定など、ユーザー側の工夫で改善できる面もあります。
Aioonは“特定小型原付”ではない
ここが誤解されやすいポイントです。
- 特定小型原付の条件:最高速度20km/h以下
- Aioonの速度:24〜25km/h前後
つまり、Aioonは 「特定小型」ではなく「一般原付」扱い。そのため必要な手続きは以下の通りです:
- 原付免許(または普通免許)
- ナンバー登録(市区町村で即日交付)
- 自賠責保険加入(必須)
- ヘルメット着用義務
この違いを理解していないと、「免許不要」と勘違いして購入してしまうケースがあります。
特定小型原付と一般原付の違いを徹底解説
2023年7月の道路交通法改正で新設されたのが「特定小型原動機付自転車(特定小型原付)」です。
一方、従来から存在するのが「一般原付(一種)」です。Aioonは最高速度が20km/hを超えるため一般原付扱いになります。
以下に両者の違いを表でまとめました。
項目 | 特定小型原付 | 一般原付(一種) |
---|---|---|
速度 | 20km/h以下 | 30km/h以下 |
車体サイズ | 長さ1.9m以下・幅0.6m以下 | 長さ2.5m以下・幅1.0m以下 |
年齢制限 | 16歳以上なら免許不要 | 原付免許(16歳〜)または普通免許が必要 |
ナンバー登録 | 必須(市区町村で取得) | 必須(市区町村で取得) |
自賠責保険 | 加入必須 | 加入必須 |
ヘルメット | 努力義務(安全のため推奨) | 着用義務 |
通行可能エリア | 車道・自転車専用通行帯・自転車道(20km/h以下なら可) | 車道のみ(自転車専用道は不可) |
標識・装備 | 前後ライト・方向指示器・尾灯など | 前後ライト・方向指示器・尾灯など(同様に保安部品必要) |

ポイント解説
- 免許の有無が最大の違い
- 特定小型原付は16歳以上なら免許不要。
- 一般原付は原付免許(もしくは普通免許以上)が必須。
- ヘルメット義務
- 特定小型は「努力義務」ですが、事故時の安全を考えると実質必須。
- 一般原付は法律で「着用義務」と定められています。
- 走れる道が違う
- 特定小型は「自転車道」も走行可能(最高速度20km/h以下モード時)。
- 一般原付は自転車道は走れず、必ず車道走行。
- Aioonはどっち?
- 最高速度24〜25km/h → 特定小型の条件を超える。
- よって「一般原付」として扱われ、免許・ナンバー・ヘルメットが必須。
どちらが便利?
- 特定小型原付
→ 免許不要で乗れるのが最大の利点。街中での短距離移動に強い。 - 一般原付(Aioonなど)
→ 速度・安定性が上で、公道をより安心して走れる。ただし免許・ヘルメットが必要。
公共交通機関への持ち込みは可能?
公式Q&Aでは「折りたたんで持ち込めるが、各交通機関の規定に従う必要あり」と明記されています。
例えばJR各社では 縦横高さの合計200cm以内/20kg以内を基準にしているため、Aioonは条件次第で持ち込み可能。
ただし混雑時は制限がかかる場合もあるので、事前確認が無難です。
競合モデルとの比較(BLAZE・glafit)
モデル | 重量 | 最高速度 | 航続距離 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
Aioon | 約16.5kg | 24km/h | 約30km | 最軽量級、折りたたみ数秒 |
BLAZE SMART EV | 約20kg | 30km/h | 約30km | 国産EVブランド、装備厚め |
glafit GFR-02 | 約19.4kg | 30km/h | 約34km | 原付⇄自転車切替「モビチェン」対応 |
→ Aioonは 軽さと車載用途で優位。坂や長距離用途なら glafit、国産ブランドの安心感なら BLAZE が選択肢になります。
維持費と必要な手続き
- 自賠責保険:原付全てに加入義務あり。12か月契約で7,000円前後が目安。
- 軽自動車税(原付一種):年額2,000円(自治体により変動)
- ナンバー登録に必要なもの:身分証明書、印鑑、販売証明書
登録自体は簡単ですが、維持費は完全無料ではありません。
購入前チェックリスト(保存版)
- □ 原付免許または普通免許を持っている
- □ 市区町村でナンバー登録の手続きができる
- □ 自賠責に加入する準備(保険会社/コンビニ申込可)
- □ 平坦メインの街乗り用途か確認(坂道中心なら別機種検討)
- □ 車載や旅行での使用を想定している
FAQ
Q:免許不要で乗れますか?
A:いいえ。最高速度が20km/hを超えるため「特定小型」ではなく一般原付。免許は必須です。
Q:ヘルメットは必要ですか?
A:必要です。原付扱いなので着用義務があります。
Q:維持費はどのくらいかかりますか?
A:自賠責(年間7,000円前後)、軽自動車税(年2,000円)、電気代程度です。
まとめ:どんな人にAioonはおすすめ?

Aioon公式スペック(メーカー発表)
- 最高速度:24km/h
- 航続距離:約30km
- 重量:約16.5kg(バッテリー1.7kg取り外し可)
- 充電時間:80%まで約3時間、満充電4〜5時間
- 装備:前後ディスクブレーキ、LEDライト、方向指示器
- PSE適合/1年保証/保安基準対応
折りたたみはわずか数秒。クルマのトランクに入れて旅行やキャンプ先で使える点が強みです。
- ✅ 車やキャンプとの併用を考えている人
- ✅ 街乗りや観光地で気軽に使いたい人
- ❌ 坂道や長距離を毎日走る人
Aioonは 「軽さ最優先で車載・観光・平坦な街乗り」 に最適な電動バイク。
一方で、坂や長距離走行、荒れた路面では不向きなので、glafitやBLAZEと比較検討すると失敗しません。
「口コミ」だけでなく、法区分や手続きの現実も理解したうえで選ぶと、後悔のない買い物ができます。