近年人気が高まる電動バイク。環境にやさしく、維持費も安いのが魅力ですが、法規制を理解していないと「違反」になる可能性があります。ここでは、日本国内を中心に、電動バイクに関わる法律やルールを初心者向けに解説します。
1. 電動バイクの区分は「原動機付自転車」
日本の道路交通法では、電動バイクは基本的に 原動機付自転車(原付) に分類されます。
そのため、ガソリン原付と同じルールが適用されます。
- 運転免許:普通自動車免許や原付免許が必要
- ナンバープレート:市区町村で登録して取得する
- 自賠責保険:必ず加入が義務付けられている
- ヘルメット着用:道路交通法で義務
2. 速度制限と走行ルール
- 最高速度:30km/h(原付1種の場合)
- 二段階右折:時速30km/h制限のため、交差点では二段階右折が必要なケースあり
- 高速道路・自動車専用道路:走行不可
3. ペダル付き電動バイク(電動アシスト自転車との違い)
よく誤解されるのが、**電動アシスト自転車(いわゆる「電動自転車」)**との違いです。
- 電動アシスト自転車:人がペダルをこぐ力を補助する仕組み。最高24km/hまで補助。免許・ナンバー不要。
- 電動バイク:モーターだけで走行可能。免許・ナンバー・自賠責が必須。
4. 新しい規格「特定小型原動機付自転車」
2023年7月から、新たに 特定小型原付 という区分ができました。
これは電動キックボードを中心とした規格ですが、一部の小型電動バイクも対象になる可能性があります。
- 最高速度:20km/h
- 16歳以上なら免許不要
- ナンバープレート必須・自賠責加入義務あり
- 歩道走行可(速度6km/hモード搭載時のみ)
5. 違反するとどうなる?
電動バイクを「自転車感覚」で乗ると、無免許運転や無保険運転になる危険があります。これは重大な交通違反となり、罰金や点数減点の対象になります。
まとめ
電動バイクは環境にやさしく便利な乗り物ですが、
- 原付として扱われる
- 免許・ナンバー・保険が必要
- 速度や走行ルールは原付と同じ
- 特定小型原付という新ルールも登場
といった法律を守る必要があります。購入前に必ず確認し、安心・安全に楽しみましょう。